風の匂いが季節をおしえてくれる。何かウレシーもんであります
風の匂いというのが、実に良いモンでありますなあ。今朝(二十八日)起床して、朝刊を取りに出た時に、さわ~と吹いてきた風に思わず何度も深呼吸しましてね。む~春の匂いだと。ホントに子供の頃から、匂いというものに見掛けによらずアタシは敏感なんですよ。
春には春の夏には夏の秋も冬の匂いも、キチンと分かるんですよ、エライもんでしょ。イヤまあエラクはないですが、トモカク風の匂いが季節をおしえてくれるんですよ。何かウレシーもんであります。
で今朝の春風の匂いに交じって、うっすりと油揚げを揚げてる匂いが。コレが又良いんですよネー。豆腐屋たって、匂いを感じる程の距離じゃないのに風のおかげですな。好きな匂いで云えば、田ん圃やなんかで、麦藁や落ち葉を焼いてる匂い、大工サン等が、でかいカンで板切れや何かを焼いてる匂い、こりゃ最高ですよ。尤も、もう長いこと、そういう匂いは嗅いでやせんがネ。おっとそうだった、先日の北九州での映画ロケで、藁の匂いは嗅げましたな。ソコハカトナク良いもんでありました。
この映画のアップした時、皆なで打上げしやして、高倉健サンじゃないけれど、実に淋しいもんです。アタシ等の世界は一期一会のような世界、又いつ会えるかなんてダレにも分からん世界ですから、でこの打上げが終った後、二、三日程は何か云うに云われぬ感情がありましてネ。俗に云う宴の後、祭りの後ですな。すぐに次の仕事があれば、まあ気もそこへ入るんですが、世の中そうはいかないもんでして、そんな時に、この映画のプロデューサーの田中氏より、もう一回皆サンで集まりましょうか、なんて連絡があり、ヨ! 来たか長サン待ってたホイ! てな塩梅でイソイソとですヨ! 宴の後のアノ侘しさを判っていながらイソイソとですヨ。