尾上松也“すごい顔芸”より「鎌倉殿の13人」後鳥羽上皇役でホントの実力発揮できる?
今年に入ってからその傾向がさらに強まった。「まったり!赤胴鈴之助」(テレビ大阪)では、中年になっても少年時代の道着のまま生活していた鈴之助に扮し、現代にタイムスリップしてしまい、やることもなく喫茶店でまったりするというドタバタ喜劇を演じた。「ミステリと言う勿れ」(フジテレビ系)では、ムードメーカーでおちゃめなテンション高めの若手刑事を好演。「やんごとなき一族」(フジテレビ系)では、上流社会一族の後継を争う気の小さい長男を演じ、事あるごとに“顔芸”を披露した。
「“顔芸”といえば、歌舞伎役者の十八番ですが、『やんごとなき』では松也の妻役を演じた松本若菜に根こそぎ持っていかれた印象です。松也の演技力を思えば、そんなに“顔芸”に頼る必要はないと思うのですが、ドラマではどうしてもそこを求められてしまう」(松竹関係者)
もっとも当の松也自身は意に介す様子がない。
「松也さんの頭にあるのは、一にも二にも歌舞伎界の発展です。そのためには、オファーされた役がどんな役であろうとありがたく引き受け、全力を尽くす。ただ、それだけだといいます。今、歌舞伎界は危機的状況にあり、市川海老蔵さんでも客席が埋まらない状況が続いています。責任感が人一倍強い松也さんは、『テレビ出演は少しでも若い人たちに歌舞伎に興味を持ってもらうための手段』と割り切り、『役をいただけるだけありがたい』と感謝すらしているそうです」(梨園関係者)
さすがにNHKが後鳥羽上皇に“顔芸”を演じさせることはないだろう。ついに松也の本領発揮だ。