コムドット起用のシャネルの広告が不評 若者に照準を合わせるハイブランド戦略の難しさ
■シャネルの信念と似て非なるコムドットの存在
「ブランド離れが進む20代への訴求を目論み、どのハイブランドもアンバサダーという形で、国や世代に合わせてアイコンを細分化させる動きが活発化しています。単純に知名度が高いということだけでなく、インスタグラムのフォロワー数の多さや、影響力などを重視して選んでいるようです」(広告代理店関係者)
山下智久がブルガリ、横浜流星と新木優子がディオール、広瀬すずはルイ・ヴィトンのアンバサダーにそれぞれ選ばれている。元SMAPの木村拓哉と歌手の工藤静香の次女Koki,が15歳の時に、ブルガリのアンバサダーに起用された時も賛否両論起こった。
ただ、Koki,の起用は、まだ「キムタクの次女が見てみたい」というニーズも話題性もあり、ブランド側にもマイナスイメージとまではならずに済んだが、コムドットの場合は話が違う。
「若い世代に支持されているコムドットですが、実際には無料で見れるYouTuberの中で応援されている一グループに過ぎず、若年層がシャネルを知るきっかけにはなったとしても、購買にまで結びつけるのは難しそうです。にもかかわらず、コムドットの起用でシャネルを遠ざけるようなやり方になってしまい、長期的に見ると今回の広告戦略には疑問符がつきます」(前出の広告代理店関係者)