フジテレビで新たなお笑い賞レース始動 コンビ結成16年以上の“栄光なき天才”に大チャンス
お笑い評論家が“優勝候補”を予想
「ベテランの大会という意味では、今年4月、参加資格が“結成15年以上”の『G-1グランプリ』という大会が舞台で開催され、『磁石』が優勝しています。しかしこれは地上波で放送されることはなく、吉本興業も関係していなかったため、出場は吉本以外の芸人が中心でした。今回は司会が東野幸治なので、吉本が制作に協力するでしょうから、吉本芸人が出てくるでしょうね」
しかし、埋もれている中堅芸人にとっては日の目を浴びるまたとないチャンスであることは間違いない。お笑い評論家のラリー遠田氏はこう話す。
「若さや勢いばかりでなく、たとえテレビ的なブレークをしていなくても、むしろ、そこまで続けられるということは、芸人としては脂が乗ってくる時期ですから、楽しみです。M-1はネタの持ち時間が4分ですが、こちらは6分ということなので、ジックリ持ち味が出せるでしょうね。しかし、参加する人たちにとっては、本当の実力が試されることになるので、期待と同時にプレッシャーも大きいでしょう」
というわけで、ちょっと気が早いが、ラリー氏に期待の芸人について聞いてみた。
「エントリーするかどうかはわかりませんが、もし出場したら確実に優勝候補となるだろうという意味では、吉本勢で言えば、『プラス・マイナス』でしょうか。彼らは実は『NHK上方漫才コンテスト』で最優秀賞を取るなど、賞レースを総ナメにしている超実力派コンビです。M-1ラストイヤーだった2018年の大会では敗者復活戦で2位で敗れましたが、その実力は折り紙付き。現在も劇場では滑り知らずで大ウケしています。一方、吉本以外なら『タイムマシーン3号』などでしょうか。M-1やキングオブコントの決勝進出経験もあり、『有吉の壁』やユーチューブなどでも活躍中ですが、彼らもまた舞台では滑り知らずです」
またラリー氏は、「G-1グランプリ」に参加していた磁石、三拍子、なすなかにし、流れ星☆、エルシャラカーニなども、鍛え抜かれたベテランの腕があるので、チャンスはいくらでもあると思うと話す。
かつて、栄冠を手にすることができなかった者たちが、いま一度、再起をかけて奮闘するストーリーは、我々中高年にも大フィット。注目を浴びそうだ。