おニャン子「4番」新田恵利が淑徳大客員教授に就任「学生さんとこれからの福祉と介護を考えたい」
──どんな先生になりたいのでしょう。
福祉全体のことをお話しできる知識も経験もありません。背伸びせず、自分の経験を伝え学生さんと共にこれからの福祉、介護を考えていきたいですね。私にできるのは頭で考える講義より、心に感じる講義かな。母の遺影の前に大学から頂いた名刺を置いて、そう思うようになりました。
──おニャン子で活躍した80年代は遠く、メンバーもファンも中高年世代。
年齢を重ねると、できなくなることが増えてきてますけど、できることもあるのですね。私は高校時代のアルバイトから芸能界の扉が開いて、貴重な経験をした一方、大学への進学はできなかった。それが今になって、キャンパスに通えるのですから不思議。存分に雰囲気を感じ、味わってみようと思います。また、同年代であれば、そろそろ定年が見えてきて、いろいろ選択を考える時期ですね。皆さんがこれからも自分らしく生きられるように、私もマイペースで私らしく、生きていきたいと思っています。
☆ ☆
そう言って、恵利先生は今も変わらぬスマイルを見せてくれた。
(取材・文=長昭彦/日刊ゲンダイ)