ジャニーズ性加害問題「再発防止特別チーム」会見に漂った“お手盛り感”のモヤモヤ
儲けの柱である興行が絶好調
ジャニー喜多川氏と、その姉のメリー喜多川氏だけに権力が集中する体制にこそ、性加害が約半世紀も放置されてきた根本的な原因があるのは明白。そんな企業ガバナンスの問題も、ジュリー社長になっても改めることなく、押し通そうとしている。そんな印象が広がっていた。ジャニーズ取材の長いベテラン記者はこう言う。
「第三者的なものですが、それでよろしいでしょうかというメッセージを感じました。特別チームには、何もかもメンバーの判断でゴリゴリやられると困るから配慮してくださいねと伝えているのではと勘ぐりたくなります。一方、スポンサーやメディアには、こういう特別チームで問題に取り組んでいるので、また何か問題が表沙汰になっても、特別チームで調査してますから、と言える。そんな使い勝手を考えているようにみえました」
ベテラン記者はさらにこうも言う。
「メディアでは批判記事が続いていますけど、そこでいくら叩かれても、本当のところは効いてはいない。なぜならジャニーズは儲けの柱である興行が絶好調なのですから。現在、Snow Manが4大ドームツアー中なのですが、チケット売り上げは騒動前と変わらぬ人気ぶり。これまでなら、記者会見をしたりのPRもしてましたけど、そういうことはやらず、静かに、粛々と興行を続けていこうというのです。性加害問題はきちんと対応しますよ。でも、それとは関係なく、本業は続けますよ。そんなジュリー社長の思惑があるようにみえます」
社長自らが矢面に立つことなく、お手盛りの再発防止特別チームの設置で世論をガス抜き。これでは嵐が過ぎ去るのを待っていると言われても仕方がないだろう。