髭男爵ひぐち君がワインを猛勉強したきっかけ イベントで失笑を買い…現在は協会の名誉ソムリエ

公開日: 更新日:

髭男爵 ひぐち君(芸人/49歳)

「ルネッサンス~!」のギャグで人気を博した髭男爵のひぐち君はワインエキスパートの資格を取り、2020年に日本ソムリエ協会の名誉ソムリエに就任、ワインの仕事が増加中。資格取得の試験やオススメを聞いた。

 ◇  ◇  ◇

 もともとはネタでワイングラスを持って乾杯するギャグを男爵さん(山田ルイ53世)が考え、それでボージョレ・ヌーボー解禁の日にイベントに呼んでいただけるようになったんですよ。

 大抵はスーパーやショッピングモールで車でいらしてるお客さまも多いから乾杯だけして、ステージ上でワインを飲むことはなかったんですよ。

 ある年、品川プリンスホテルでの格式高いイベントに呼ばれ、司会の方に「今年のボージョレのお味はいかがですか」と初めてコメントを求められたんです。「それっぽいこと言わなきゃ」と焦った僕が発した一言が「今年のは重たいですね」と。ボージョレはフレッシュ&フルーティーを楽しむ新酒なのに。そしたら、フランス大使館の方など来場者が変な空気になり、失笑が……。その時に「ワインの勉強をした方がいい」と考えました。実はそれまでワインを飲んだことがほぼなかった。

 先輩のカンニング竹山さんたちに酒席に連れていってもらっても、一番後輩の僕が焼酎などの水割りを作るから、自分のはすごく薄めに作っていたんです。

 ある夜、竹山さんと2人きりで飲んだ際に、まったくボトルのお酒が減らず、「おまえ、全然飲んでないじゃねーか」とバレました。

 すごく飲めるようになったのはワインの勉強を始めてから。男爵さん一人の仕事が増え、僕が暇になっちゃって「本格的にワインを勉強しよう!」と決めてワインスクールの見学へ。そこの方から「うちの生徒さんはキャビンアテンダントの女性が多いんです」と言われて、即座に申し込みに名前書いてました。

 実技の時間に僕がうっかりグラスを倒してワインがテーブルにこぼれたら、右からJAL、左からANAの方がサッとハンカチで拭いてくれた(笑)。国際線のCAさんが多かったようです。機内でワインを提供するのでしょうね。

 スクールの方には「お笑いの仕事があるので毎週通えるかわかりません」と伝えておいたのに約1年の講義が終わってみたら、結果的には皆勤賞でした。

 講義が始まった頃は生徒で僕だけワインの知識ゼロ。それでもタウンページほど厚い教本を暗記し、1次試験の学科に合格。2次試験はテイスティング。わかりやすく言うとワインを飲み、ブドウの品種と何年に収穫されたブドウで造られたか、どこの国で造られたかを当て香りや味わいをコメントで表現すること。素人の僕からしたらもう大変!

 ワイン30本を家に常備し、朝に匂いを嗅ぎ、仕事から帰るとテイスティングする毎日。仕事で地方に行く際はソービニヨン・ブランという白ワインのフランス産とニュージーランド産を2つの小瓶に入れ、新幹線の中で嗅ぎながら移動したり。訓練して体に叩き込みましたよ。スクールとワイン代でお金はかかりましたね。グラスは30個も揃えて、奥さんからは「何やってんの?」と呆れられてました。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  2. 2

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  3. 3

    三浦大知に続き「いきものがかり」もチケット売れないと"告白"…有名アーティストでも厳しい現状

  4. 4

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  5. 5

    元フジ中野美奈子アナがテレビ出演で話題…"中居熱愛"イメージ払拭と政界進出の可能性

  1. 6

    広末涼子が危険運転や看護師暴行に及んだ背景か…交通費5万円ケチった経済状況、鳥羽周作氏と破局説も

  2. 7

    芸能界を去った中居正広氏と同じく白髪姿の小沢一敬…女性タレントが明かした近況

  3. 8

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  4. 9

    中居正広氏、石橋貴明に続く“セクハラ常習者”は戦々恐々 フジテレビ問題が日本版#MeToo運動へ

  5. 10

    中居正広氏《ジャニーと似てる》白髪姿で再注目!50代が20代に性加害で結婚匂わせのおぞましさ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 2

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  3. 3

    参院選で自民が目論む「石原伸晃外し」…東京選挙区の“目玉候補”に菊川怜、NPO女性代表の名前

  4. 4

    NiziU再始動の最大戦略は「ビジュ変」…大幅バージョンアップの“逆輸入”和製K-POPで韓国ブレークなるか?

  5. 5

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  1. 6

    サザン桑田佳祐の食道がん闘病秘話と今も語り継がれる「いとしのユウコ」伝説

  2. 7

    我が専大松戸の新1年生は「面白い素材」がゴロゴロ、チームの停滞ムードに光明が差した

  3. 8

    逆風フジテレビゆえ小泉今日子「続・続・最後から二番目の恋」に集まる期待…厳しい船出か、3度目のブームか

  4. 9

    新沼謙治さんが語り尽くした「鳩」へのこだわり「夢は広々とした土地で飼って暮らすこと」

  5. 10

    石橋貴明のセクハラ疑惑は「夕やけニャンニャン」時代からの筋金入り!中居正広氏との「フジ類似事案」