坂本冬美さん「再会酒場」で思い出す恩師やファンとの思い出 血圧190で飲むの控えた時期も

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坂本冬美さん(歌手)

 先月放送のTBS系特別ドラマ「ひとりぼっち-人と人をつなぐ愛の物語-」出演が好評だった坂本冬美さん。歌手としてもますます充実の日々を送っているが、コロナ明けの10日には満を持して演歌「再会酒場」をリリースする。新曲にちなんで酒にまつわる話を大いに語ってくれた。

 ◇  ◇  ◇

 昨年後半から半年の間は歌手なのに、「ひとりぼっち」の撮影、年明けの大阪新歌舞伎座の舞台と、せりふを覚えるのに必死の日々でした。ドラマはちょい役は何度かありましたが、本格的に出演するのは十数年ぶりのことでした。おかげさまで評判もよく、いい勉強をさせていただきました。

 ドラマ出演の他に、コロナ下ではYouTubeを配信するなどさまざまなことにも取り組みました。昨年は「酔中花」をリリースしたのですが、実は10日にリリースする「再会酒場」も新曲候補として、同じ日にレコーディングしました。でも、時期的に、まだちょっと早いというので1年間温め、5月に発売すると決めたら、コロナを5類に引き下げますということになった。タイミングがバッチリ合いましたね(笑)。

 この3年間は飲みに行こうと言っても、どこかに遠慮があって「カンパ~イ」って言える雰囲気じゃなかった。これからはある程度、気兼ねなく解放的に飲めると思うので、「再会酒場」を歌って元気になってほしいですね(笑)。

■朝、昼飲んで、夜は六本木でハシゴ3軒

 お酒は若い時はよく飲んでいました。作曲家の猪俣公章先生の内弟子になって、1987年に「あばれ太鼓」でデビューしましたが、しばらくして田舎の和歌山から友だちが訪ねてきまして。私は仕事で出かけていなかったのですが、友だちが先生にお酒をごちそうになって私がコークハイが好きだったことをバラされてしまったんです。

 先生は「そんなに飲めるのか」とおっしゃって。内弟子時代は当然、先生と飲むことはなかったですが、巣立ってからは先生が一緒に飲みたくなると「最近は全然レッスンに来ないじゃないか」とよく声がかかりました。ご自宅に行くと「まあ、飲め飲め」という感じで(笑)。

 とにかく猪俣先生は強かったですね。朝起きてお風呂に入ってからビール2本。昼食はビールを飲みながら召し上がる。その後お昼寝をして夕方4時、5時からお知り合いのお宅にうかがって、ウイスキーのお湯割りを景気づけに飲んでから、六本木のお店を3軒ハシゴするのが日課でした。

 ウイスキーはシーバスリーガルに決まっていました。お知り合いのお宅には大きなボトルが置いてありましたね。六本木のお店には必ずシーバスのボトルをキープしていました。

 そんなに飲んでいて、いつ曲作りしているのかという感じでしたが、きっとなんとなく頭の中でメロディーができていたんだと思います。ピアノで弾く時にはその確認のためだったような気がします。

 この世界でお世話になっている方には二葉百合子先生もおります。私は活動を1年間お休みした時期がありますが、復帰するきっかけをつくってくださったのが二葉先生です。二葉先生は猪俣先生とはまったく逆で、一切お飲みにはなりません。

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