テイラー・スウィフト5年3カ月ぶり来日でガッポリ! “モノ申す歌姫”の経済効果は340億円ナリ
中国、韓国、アジア全土から集客
今回会場で目についたのは、外国人の多さである。中国、韓国のほか、アジア全土から集まっていて、春節に近いこともあり中華圏のファンが多かった。実は本ツアーでアジア公演はシンガポールと日本だけだったことが大きい。
海外アーティストのライブはトークになると反応が鈍るものだが、英語をネーティブに話す観客が多いせいか、ファンのリアクションも大きい。日本のファンが「テラスハウス」の主題歌だった「We Are Never Ever Getting Back Together」で盛り上がるのに対し、海外勢が盛り上がる楽曲にも差異があった。「日本はカネになるけど観客の反応が薄くてやりにくい」と言われるだけに、海外勢の参戦はイメージ向上にも寄与したのではないだろうか。
中国人ジャーナリストの周来友氏は「テイラー・スウィフトは親中的姿勢で中国では非常に人気。中国開催のほうがチケットの単価も高いし、市場が大きいので興行効果は高いが、米中関係やコロナなどのリスクを配慮して日本とシンガポールに集約したのでは」と分析。世界情勢を含め、今後ますますアジアエンタメの拠点として新たなインバウンドになりそうだ。
ツアーを終えるとスーパーボウルに向けてプライベートジェットで早々に帰国した“モノ申す歌姫”。スウィフト旋風はまだまだ続きそうだ。
(取材・文=岩渕景子/日刊ゲンダイ)