フリーアナ益田由美さんは放送業界一の多趣味人間「思い立ったが吉日。何ごとも始めるのに年齢はない」

公開日: 更新日:

ボケても手が覚えていて編み物ができちゃうとか(笑)

 やりたいことはもっとあるんですよ。始めたいと思っているのは書道です。18歳の時にやめちゃったけど、50年ぶりに始めようかと思っています。当時習っていた先生の字と先生の人柄が好きで楽しく教わっていたけど、先生がご高齢でお亡くなりになり、それっきりになってしまった。それが心残りで。当時、先生が書いたお手本を見ながら、やってみようかと。

 好きなことはいつから始めても遅いことはないと思います。それを死ぬまで続けることができたらいいな。ボケるのもそんなに先じゃないと思うけど、ボケても、もしできることがあれば。手が覚えていて編み物ができちゃうとかね(笑)。私の場合はやりたいことがこれからも増えるかもしれないし、いろんなことができるのは本当に恵まれていると思って感謝しています。

「なるほど!ザ・ワールド」では延べ100カ国に行きました。「また行くとしたらどこに行きたいか」とよく聞かれますが、行きたいというよりも強烈に覚えている現場を思い出すことが多いですね。トルコに1カ月滞在した時に湯治場で温泉に入りました。入ったら私をめがけて何かが突進してくる。日本でも有名になったドクターフィッシュでした。事前には何も知らされていないし、見るのも初めて。それをリアクションたっぷり、体全体を使ってリポートしました。あの体験は強烈でしたね。

 それから最初にお話ししたタヒチのマヒマヒ漁とか。「なるほど」で世界中を回り、その後始めた「晴れたらイイねッ!」などでは日本全国を回りました。世界も日本もいろんなところに十分、行かせていただき、そのことも恵まれていたと思っています。

 今は都心から少し離れたところに住んでいます。自然も豊かで海や山、川もあります。「晴れたらイイねッ!」で取り上げたのと同じようなところに住んでいるので、毎日が「晴れたらイイねッ!」みたいな環境と言っています。

■ナレーションを死ぬまで続けていきたい

 仕事はナレーションをもう少しやれたらと思って、「生島企画室」にお世話になることになりました。先日、ある番組のナレーションの仕事の時に、番組の女性スタッフが「私のおばあちゃんが由美さんの声がとても好きなんです」と教えてくれた。それがものすごくうれしかったのがきっかけです。

 アナウンサーをやっていても、声を褒めてもらうなんて本当に珍しい。私の場合、体を使うことが多かったけど、それもあまり褒めてもらったことはなくて(笑)、まして声を褒めてもらったことなんてなかったですからね。

 声は年をとっても変わらないかもしれない。死ぬまでできるなら、続けていきたいと思っています。

(聞き手=峯田淳/日刊ゲンダイ)

益田由美(ますだ・ゆみ) 1955年、東京都出身。早大卒。77年、フジテレビに入社、81年10月スタートの「なるほど!ザ・ワールド」を担当。プロデューサーとしても活躍。2015年、定年退職、フリーに。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動