TBS日曜劇場「御上先生」は“意識高めの金八先生”か? 教養レベル問われて疲れた視聴者の離脱も
「御上先生」は、社会問題を取り上げるだけでなく、新聞記者の息子である神崎拓斗(奥平大兼)が、校内新聞で報じた教師同士の不倫と国家公務員殺人事件のつながり、そして文部科学省と隣徳学院の不正を暴くというストーリーも同時進行している。
「第9話では、隣徳学院に怪文書を送っていた“ヤマトタケル”の正体が明かされますが、日曜劇場の特徴の一つである考察を楽しみたい視聴者にとってここ数話は、謎が明かされる展開が進まず、イライラする内容だったことは否めません。また第2話では、“生徒のために奔走するスーパー熱血教師以外は教師にあらず、という空気をつくってしまった”と御上が、金八先生を揶揄するセリフもありましたが、『御上先生』も世論を反映した作中で描かれる問題に対し、教師が立ち上がり、生徒たちを一致団結させるという金八先生と似たような構図になっています。《結局は、意識が高い金八先生》とシラけてしまった視聴者もいるようです」(同)
初回の世帯平均視聴率は12.2%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)でスタートし、2023年7月期のTBS系日曜劇場で大ヒットとなった「VIVANT」の初回視聴率を超える好調ぶりを見せ、TVerのお気に入り登録者数も今期ドラマトップの121万を誇る「御上先生」。
視聴者の教養や社会的関心の高さが求められる今までにないタイプのドラマともいえるが、このまま、有終の美を飾ることができるか?