永瀬莉子は正統派の役も個性のスパイスを加えて巧みに演じる「ソニー女優」だ
初期の出演作では、2020年に石原さとみが主演した「アンサング・シンデレラ」(フジテレビ系)第1話で1型糖尿病患者という難しい役を演じた姿が、印象に残っている。
ひと癖ある役を演じる機会が多く、これまでにひきこもりユーチューバー(ドラマ「夫を社会的に抹殺する5つの方法」)、珍味好きヒロイン(「春は短し恋せよ男子。」)、学生IT起業家(「この素晴らしき世界」)、コスプレが好きな金髪ギャル(「その着せ替え人形は恋をする」)などを演じてきた。
今回の「御上先生」で演じている櫻井は、今までと違って割と正統派の役ではあるが、個性のスパイスを加えて巧みに表現している。
永瀬莉子は、ハリウッドザコシショウ、錦鯉、やす子ら個性的な「ソニー芸人」の活躍で有名になったソニー・ミュージックアーティスツの俳優部門に所属する「ソニー女優」だ(先輩女優も倉科カナ、二階堂ふみら個性派揃い)。
彼女の洗練された存在感は、ウォークマンや初代VAIOノート、AIBO、エクスペリアなどの歴代ソニー製品のクリエーティブなデザイン性に通じるものがあり、キラリと光る個性に見とれてしまう。
今後もドラマや映画の物語に登場するだけで、たたずまいが絵になって世界観をつくり出すことができる女優として、主役級の活躍を見せるに違いない。