裸の遺影から7年 兎丸愛美はなぜ「ヌードモデル」を名乗る

公開日: 更新日:

「裸でカメラの前に立つことですべてを解放できる、自然体でいられる気がするんです。でも、服を着てカメラの前に立っても心が丸裸でいられるのなら、それは私らしいヌードモデルの仕事だと思っています」

 3月1日公開の主演映画「シスターフッド」(西原孝至監督)は、ドキュメンタリーとフィクションのパートを織り交ぜた意欲作だ。フェミニズムをテーマにモノクロで描き、独特の世界観を際立たせている。カメラを前にして兎丸は本人役で台本にはない“素の言葉”も問いかける。

「私自身はフェミニストではないのですが、女性はこれをしてはいけない、女性だからこうしなさい、といった既成概念に対する反発心みたいなものはあります。監督は4年前、今以上に無名だった私にオファーをしてくれた。私が感じている生きづらさや葛藤が見えていたのかもしれません」

 ヌードモデルに演技、自分で撮影もする。仕事の幅は広がっているが、「家族には、まだ認められていないような気がしているんです。大好きな家族なのに、その一員になりきれていない。引け目を感じなくなって初めて、ヌードモデルって堂々と言えるのかな。今はまだ難しいんですけど……」。

 高い評価を受けて満たされているように見えても「リア充」という言葉ではくくれない。誰もが心の中にコンプレックスを抱えている。自分にも他人にも偽りなく正直に生きることは本当に難しい。

(取材・文=小川泰加/日刊ゲンダイ)

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末