若いころはなかったのに…年を取るとイボが増える不思議
年齢を重ねると、なぜか増えてくる顔や首のイボ。自由が丘クリニックの鈴木悠花先生に理由を聞きました。
「顔や首にできるイボは、主に加齢と紫外線が原因です。若い頃から紫外線を多く浴びてきた人は、イボができやすいといえます」
若い頃は新陳代謝が活発なので、紫外線を浴びてダメージを受けた皮膚細胞も定期的に排出されます。しかし、加齢とともに代謝能力が落ちてくると、ダメージ部分がうまく排出できず、イボやシミとなって表れるのです。肌色のイボは有茎性軟腫(アクロコルドン)、表面がざらざらした黒っぽいイボは脂漏性角化症といいます。
「アクロコルドンと脂漏性角化症は皮膚の良性腫瘍です。シミと同じ老化現象なので、見た目が気になるようであれば、美容クリニックで適切な治療が可能です」
治療は、イボの形状によってハサミで切除するか、液体窒素で凍結させるか、レーザーで削るか。レーザー治療以外は保険が適用されます。「自分で切り取れそう」と思っても、傷口が感染する恐れがあるので、医師に任せましょう。
「加齢性のイボに見えて悪性腫瘍だという場合もあります。イボが急激に大きくなったり、色が均一でなかったり、傷のようにジュクジュクしたら要注意です。まれに内臓がんの皮膚表現として急激に多発することもあります」
異変に気づいたら、早めの受診を!