宮城県で1年間試作 市場に出回らぬ唐辛子2種を生かじり
「中国からやってきて、日本で育った唐辛子を食す」という会に参加した。主催は、羊好きなら知らない人はいないであろう、「羊齧協会」主席の菊池一弘さん。
その日出された唐辛子は2種類。「XIANGYAN1142」と「Xiangla №2」。宮城県で1年間試作されたもののお披露目で、まだ市場に出回っていないため、正式名はない。「辛い唐辛子ではなく、ピーマンの代用になるような日本の食文化に合うもの」「中国料理人たちの声を生かし、中華料理に使いやすいもの」がポイントだそう。
一方は太くて、見た目は京都伝統野菜の万願寺唐辛子。もう一方は、青唐辛子を少し太くしたような感じか。青唐辛子風は「辛いと聞いていたんですが、試食したらそれほどではなかった」とスタッフさん。
ほかの夏野菜とともに盛られた唐辛子を生でいただく。中国味噌と日本味噌が用意されていたが、まずはそのままで。ピーマンをもっとパリッとさせた味。獅子唐に辛いのとそうでないのとがあるように、記者が食べたものは辛さなしだったが、おとなりの方が食べたものは後から辛さがグイグイきたようで「これは、なかなか……」と休み、休み、かじっていた。
揚げびたし、肉詰め、エビ詰め、羊肉との炒め、卵との炒め、サラダと、唐辛子尽くし。2種の唐辛子がメニューとして提供されるのはまだまだ先のようだったが、その頃には、どれほどの辛さになっていることやら。(和)