大学無償化と多子世帯支援の“セコい”カラクリ…保育無償化にも潜む「第3子→第1子」カウント問題

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 政府が発表した「こども未来戦略」(議長は岸田文雄首相)の中で、多子世帯の大学無償化の条件が先日、明らかになった。子どもが3人いても、第1子が扶養から外れると下の子ども2人は対象外になる。その“セコさ”が明るみになり、ネット上では大ブーイングの嵐となっている。

■制度を利用するには第1子を浪人させるしかない?

《年の差あるかないかで不公平》《多子世帯支援と言いながら、蓋をあけたら限定的な支援にしかなっていない》《これを利用するとなると第1子が浪人させるしかないのでは?》と、非難の声が多くあがっているのだ。

 大学無償化で話題になっているこうした矛盾は、同じく、支援拡充が決定している児童手当でも問題になっている。来年度、児童手当の拡充が決定し、所得制限の撤廃や第3子以降への加算などが盛り込まれた。また支給対象を現行の中学生から高校生まで引き上げた。

 ただ、こちらも、第1子が高校を卒業すると、第3子が第2子に繰り上がり、加算が受けられなくなってしまう問題が露呈。これらの指摘について、子どもとして数える期間を大学生までに延長する案が現在検討されているのだが、既存制度でも問題になっていることがある。それは保育園の保育料である。

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