“わが子”が他人を噛んだ ワクチン接種済み飼い主が背負う代償は?
環境省によると、犬がヒトや動物を噛む咬傷事故は2022年3月末で4423件。噛んだ犬の数は4445頭で、約84%の3732頭は登録済みでした。
全体のほぼ10%にあたる449頭は飼い主が判明したものの未登録。残りの264頭は飼い主不明か野犬です。先日ニュースになった四国犬の事故は人ごとではありません。
そのケースでは未登録かつ狂犬病ワクチン未接種が問題になりました。では、登録&接種済みの飼い主がもし咬傷事故を起こすと、どうなるでしょうか。その対応について紹介します。
まず事故を起こした飼い主は、被害者に受診を勧め、治療を終えたら、コピーでよいので診断書や診療明細書などを被害者と共有するのが一つ。次に再発防止策の徹底です。
3つ目は、24時間以内に事故発生届を提出します。これは飼い犬を登録している保健所ではなく、事故発生場所を管轄する保健所です。届けを受けた保健所は登録保健所に連絡して、鑑札やワクチン接種の有無などを共有します。
重要なのは4つ目で、事故発生48時間以内とそこから1週間後の2回、飼い犬の獣医師が狂犬病かどうかチェック。被害者は獣医師を指定するかもしれませんが、かかりつけ医がベスト。さらなるトラブルを防ぐためです。