新NISAならではの楽しみ方…3月権利確定「食べ物系」株主優待を長~く使う
新NISA(少額投資非課税制度)がスタートしてほぼ3カ月。この間に株価はドンドン上昇し、日経平均は史上最高値を更新する勢いが続いている。株価上昇で含み益が膨らむのはうれしいが、長期保有が前提の新NISAならではの楽しみ方もある。3月は株主優待を実施する会社が最も多い。せっかくなら株主優待のある銘柄を保有してみては?
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3月の株主優待は約800社と年間を通じて一番多い。クオカードを進呈したり、自社製品を送ったり……。
「うれしいのは外食チェーンなど食べ物系です。ハンバーガーや牛丼などの会社は無料で食べられる優待券が送られてくるので助かります。それに地方の名産品や菓子類を狙います」(40代サラリーマン)
株主優待は古くからある株式投資の楽しみのひとつ。ただ、新NISAが始まったことで、これまで以上に注目度は高まっている。
「個人投資家を獲得しようと企業はあの手この手を考えます。株主優待の充実は会社の魅力度を高める手段。新NISAは買った株を10年、20年と保有し続けるケースも多いでしょう。株主優待のある銘柄を買えば、毎年、優待を受けられます。楽しみが増えるばかりでなく、家計も助かりますからね」(株式評論家・倉多慎之助氏)
■一度買えば毎年もらえる
外食系は2月や8月に株主優待の権利が確定する会社が多い。そこで3月末に権利が確定し(27日までの買い付けが必要)、食品などが送られてくる銘柄を中心に探してみた(別表参照)。
明治ホールディングスは100株保有で1500円相当の商品詰め合わせだ。昨年はレトルトカレーやチョコレートなどが入っていた。優待の権利を得る100株を買うには約34万2000円が必要(3月19日終値ベース、以下同)。ちょっと投資効率が悪そうに思えるが、1度買うだけで売却しない限り毎年もらえるのだ。
LPガスなどを手掛けるTOKAIホールディングは3月末と9月末の年2回、優待品が送られてくる。宅配用やペットボトル入りのミネラルウオーターで年間だと4160円相当。投資額は約10万円だ。10年間保有を継続したら、4万円を超す優待品をゲットできる。
この会社は配当金(2024年3月期は1株あたり年32円を予定)も出しているので、お得度はグッと高い。
愛媛県宇和島市に本社があり、養殖用稚魚などを扱うヨンキュウの優待品は子会社が扱う「薩摩の若うなぎ」のかば焼き。3000円相当だ。毎年、7月ごろに届くという。