新NISAならではの楽しみ方…3月権利確定「食べ物系」株主優待を長~く使う

公開日: 更新日:

 新NISA(少額投資非課税制度)がスタートしてほぼ3カ月。この間に株価はドンドン上昇し、日経平均は史上最高値を更新する勢いが続いている。株価上昇で含み益が膨らむのはうれしいが、長期保有が前提の新NISAならではの楽しみ方もある。3月は株主優待を実施する会社が最も多い。せっかくなら株主優待のある銘柄を保有してみては?

  ◇  ◇  ◇


 3月の株主優待は約800社と年間を通じて一番多い。クオカードを進呈したり、自社製品を送ったり……。

「うれしいのは外食チェーンなど食べ物系です。ハンバーガーや牛丼などの会社は無料で食べられる優待券が送られてくるので助かります。それに地方の名産品や菓子類を狙います」(40代サラリーマン)

 株主優待は古くからある株式投資の楽しみのひとつ。ただ、新NISAが始まったことで、これまで以上に注目度は高まっている。

「個人投資家を獲得しようと企業はあの手この手を考えます。株主優待の充実は会社の魅力度を高める手段。新NISAは買った株を10年、20年と保有し続けるケースも多いでしょう。株主優待のある銘柄を買えば、毎年、優待を受けられます。楽しみが増えるばかりでなく、家計も助かりますからね」(株式評論家・倉多慎之助氏)

■一度買えば毎年もらえる

 外食系は2月や8月に株主優待の権利が確定する会社が多い。そこで3月末に権利が確定し(27日までの買い付けが必要)、食品などが送られてくる銘柄を中心に探してみた(別表参照)。

 明治ホールディングスは100株保有で1500円相当の商品詰め合わせだ。昨年はレトルトカレーやチョコレートなどが入っていた。優待の権利を得る100株を買うには約34万2000円が必要(3月19日終値ベース、以下同)。ちょっと投資効率が悪そうに思えるが、1度買うだけで売却しない限り毎年もらえるのだ。

 LPガスなどを手掛けるTOKAIホールディングは3月末と9月末の年2回、優待品が送られてくる。宅配用やペットボトル入りのミネラルウオーターで年間だと4160円相当。投資額は約10万円だ。10年間保有を継続したら、4万円を超す優待品をゲットできる。

 この会社は配当金(2024年3月期は1株あたり年32円を予定)も出しているので、お得度はグッと高い。

 愛媛県宇和島市に本社があり、養殖用稚魚などを扱うヨンキュウの優待品は子会社が扱う「薩摩の若うなぎ」のかば焼き。3000円相当だ。毎年、7月ごろに届くという。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 暮らしのアクセスランキング

  1. 1

    兵庫県知事選「頑張れ、斎藤元彦!」続出の異常事態…まさかの再選なら県政はカオス確実

  2. 2

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  3. 3

    斎藤元彦氏猛追の兵庫県知事選はデマと憶測が飛び交う異常な選挙戦…「パワハラは捏造」の陰謀論が急拡散

  4. 4

    シニア初心者向け「日帰り登山&温泉」コース5選 「温泉百名山」の著者が楽しみ方を伝授

  5. 5

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    悠仁さまの処遇めぐり保護者間で高まる懸念…筑付高は東大推薦入試で公平性を担保できるのか

  3. 8

    異様な兵庫県知事選の実態…斎藤元彦氏の疑惑「パワハラは捏造」の臆測が急拡散

  4. 9

    誰かがタレ込んだ? 国民民主党・玉木代表と元グラドルの密会不倫報道を巡る「新たな陰謀説」浮上

  5. 10

    「資格確認書」利用で窓口負担増の“ペナルティー”を政府検討 露骨な格差に識者も怒り露わに会員限定記事

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇