島根1区補選の争点は「政治とカネ」だけじゃない…深刻な過疎化で揺れる有権者【現地ルポ】

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「数十年間、自民党は何をしていたの?」

「島根県では、半世紀近く自民党勢力が政治の実権を握ってきたが、地元が栄える気配は一向になく、若者は減る一方。『この数十年間、自民党は何をしていたの?』という疑問の声が広がりつつある」

 日刊ゲンダイは22日、松江市の中心部から車で1時間ほど離れた県北の農村地域に向かい、50世帯ほどの小さな集落で行われた錦織陣営の演説を取材した。その際、割烹着姿の70代女性は周囲の目を気にしつつ、記者にこう打ち明けた。

「この辺りは自民党支持者がほとんどだけど、私はどちらに投票しようか悩んでいるの。私たちの集落は耕作放棄地が増え、6つあった小学校が今では1校に。この先どうなってしまうの……。政治家のみなさんには、こうした地域を何とかしてほしいんです」

 女性が話すように、地域の商店はさびれ、かつては青々と田んぼが広がっていたと思われる広大な耕作放棄地には、高さ1メートルにもなる雑草が生い茂っていた。

 漂うのは地元の閉塞感だった。

(取材・文=橋本悠太/日刊ゲンダイ)

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