史上32匹目! 激レアなアンコウの死骸が米オレゴン州の海岸に打ち上げられる
米オレゴン州で極めてまれな深海魚の死骸が打ち上げられ、話題になっている。
同州キャノンビーチの海岸を散歩していた人が発見したのは、「パシフィック・フットボールフィッシュ」というチョウチンアンコウの一種。
同州のシーサイド水族館によると、光が届かない水深600~1000メートルに生息する極めてまれな深海魚で、これまでにニュージーランド、日本、ロシア、ハワイ、エクアドル、チリ、カリフォルニアなどで31匹しか確認されておらず、これは32匹目。オレゴン州では初めてだという。
生態はほとんど知られていないが、雑食性で、他のアンコウの仲間同様、光を放つ前頭の誘引突起で餌を誘って捕食する。メスはオスの10倍も大きく、獲物を取るのはメスだけ。オスは目と内臓を失い、すべての栄養を寄生するパートナーのメスから得る。オスはメスに精子を提供するためだけに存在しているという。
同水族館によると、この激レアな深海魚がなぜ海岸に打ち上げられたかは、専門家にとっても全くの謎。死骸は標本にしたりせず、そのまま海岸に放置して、自然のサイクルに任せたという。