部屋から釣りができる!三重県鳥羽市の旅館「海上料亭 海楽園」で極上体験

公開日: 更新日:

たたずみ難易度★★★★☆(★5つが最難関)

 冬の澄んだ空気が漂う港町。三重県鳥羽市の海に面した絶好の立地にたたずむ旅館「海上料亭 海楽園」が今回の舞台だ。

 本紙記者がチェックインしたのは午後3時。部屋に通されると、窓際にイスとテーブルが置かれた「広縁」越しに広がる大海原の絶景に目を奪われた。

 海楽園の名物は、広縁から竿を出し、そのまま「客室釣り」ができること。窓から首を伸ばして下に目をやると、岸壁からやや突き出すように設計された足元にはテトラポッドが敷かれている。そこからは年中、カサゴやメバルなどの根魚が狙えるそうだ。

 移動の疲れを癒やすのもほどほどに、持参した竿を組み立てる。用意した竿とシカケは、①チョイ投げ②テトラ狙い③生餌を使った大物狙いの3セット。①か②で小魚を釣り、そのまま③のエサに転用する算段だ。

 まず①を準備して、下投げでキャスト。②に取りかかろうとした矢先に反応が。開始1分足らずで10センチほどのメゴチがヒットした。

 だが、それからというもの、クサフグの入れ食い状態が続いた。どうやらメゴチはマグレだったようだ。

 このままではらちが明かないと、③を準備。メゴチの口元に針を通し、そのまま海に投げ入れた。後は待つだけだ。大物がかかれば、竿先に付けた鈴が教えてくれる。満を持して、持ち込みの缶ビールを開けた。

 釣れた魚は17時半までにフロントに持っていけば、夕食時に出してもらったり、魚拓にしてくれる。しかし、記者にとって魚が釣れるかどうかは問題ではなかった。

 暖房の効いた広縁に陣取り、心にゆとりを持ちながら竿を伸ばす。たゆたう釣り糸に目を落としつつ、ビールをグビッと流し込む。無心でただ海と向き合うこの時間。日が傾くにつれ、海面は夕日に染まり、遠くに見える無人島・三ツ島も赤く輝いていた。この場で時を過ごすだけで心が少しずつ軽くなっていくのを感じた。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    平野紫耀から杉咲花に「翠ジンソーダ」キャラクターわずか1年でバトンタッチのナゾ…平野ファン大混乱

  2. 2

    小芝風花は大河「べらぼう」とBS時代劇「金と銀2」“NHK掛け持ちW主演”で大丈夫なの?

  3. 3

    自公維の「高校無償化」に慶応女子高の保護者が動揺? なぜだ?

  4. 4

    中村芝翫「同棲愛人と破局宣言」で三田寛子の夫婦関係はどうなる? “梨園の妻”の揺れる心中

  5. 5

    佐々木朗希「通訳なし」で気になる英語力…《山本由伸より話せる説》浮上のまさか

  1. 6

    大阪万博の目玉 344億円の巨大木造リングはほぼフィンランド産…「日本の森林再生のため」の嘘っぱち

  2. 7

    吉沢亮のアサヒビールだけじゃない!業界別CM「絶対NG」のタレントたち…ケンカ、運転事故、不倫はご法度

  3. 8

    開成合格でも渋幕に入学する学生が…強力なライバル校出現で揺らぐ唯一無二の存在

  4. 9

    【福井県おおい町】名田庄の自然薯そばと「大飯温泉」

  5. 10

    確率2%の抽選で10万円で永住権を手にした在米邦人が語る 7億円「トランプ・ゴールドカード」の価値