松竹 迫本淳一社長(1)弁護士資格を持つ異色の経営者 圧倒的な手腕を見せる

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 松竹は演劇映画の製作・配給・興行・ライツビジネスを手掛ける総合エンターテインメント企業だ。

 歌舞伎を支える唯一の興行主でもある。一私企業が伝統芸能を事業として担うのは、世界的にも極めてまれだという。

 迫本は弁護士資格を持つ、異色の経営者である。1998年、経営危機に陥っていた松竹を立て直すというミッションを担っての入社以来、圧倒的な手腕で攻めの経営を貫いてきた。

 その姿勢は歌舞伎の興行にも、如実に表れている。

 2015年にはウオータープロジェクションマッピングを取り入れたラスベガス公演、19年には京都・南座で歌手・きゃりーぱみゅぱみゅとのコラボレーションライブ、16年からは、歌舞伎俳優・中村獅童とバーチャルアイドル・初音ミクが共演する「超歌舞伎」など、型破りの興行を続けてきた。

 それらの試みが功を奏して、かつての歌舞伎ファンといえば中高年がメインだったが、近年はファン層が広がっている。11月の歌舞伎座から始まった「市川團十郎襲名披露興行」は、連日満員御礼の賑わいを見せているところだ。

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