100時間カレー 米田周平社長(1)神田カレーグランプリ初のV2を達成した起業家の10代の決意
カレーの激戦区、東京・神田神保町で開催される日本最大級のカレーの祭典「神田カレーグランプリ」で、初のV2(2014年と16年)を達成。全国に50店舗以上を展開する「100時間カレー(100HOURS CURRY)」は、いま最も熱いカレーの専門店だ。
「カレーの市場を変える」と掲げるのは、100時間カレーを運営する株式会社アークスの代表取締役・米田周平氏。その原点は経営者になることを決意した10代の頃にある。
1985年に神戸で生まれた米田氏は、物心がつく前に父親の転勤にともなって東京・江戸川区に移住。少年時代は「やんちゃで目立ちたがり屋だけど正義感が強く、ヒーローになることを夢見ていました」と米田氏は語る。中学校ではサッカー部の主将を務め、区内では負けなしのチームを率いた。
「自立心も旺盛で、中学の頃から早く社会に出たいと思っていました。親に頼らず、自分で稼いで好きなことをしたかったんです。だから高校にも興味がなく、父親に説得されて進学したものの、1年の終わりには退学を決意。しかし、再び父親から『高卒だけは取りなさい』と言われたため、通信制高校に編入し、働きながら卒業しました」