自民党裏金疑獄で安倍派事務総長ら「死人に口なし」作戦の姑息…故人2人に責任押しつけ
自民党の派閥パーティーをめぐる裏金事件は、安倍派(清和政策研究会)の事務総長経験者ら幹部が東京地検特捜部の事情聴取に呼ばれ、いよいよ派閥の組織的な裏金づくりの解明にメスが入る。
政治資金規正法(不記載・虚偽記入)の公訴時効のかからない2018年からの5年間に事務総長を務めたのは、古い順から下村元文科相、松野前官房長官、西村前経産相、高木前国対委員長の4人。事務総長は派閥の実務を担い、会長に次ぐナンバー2だ。会計責任者を務める事務局長は、民間企業出身で定年退職後に清和会の職を得ており、いわば永田町のシロウト。会計責任者の一存で巨額の裏金化を主導できるはずがないのだが、気になるのは、ここ数日の一部報道である。事務総長経験者が次のように周囲に説明しているというのだ。
「派閥の会長と会計責任者で決めていた」
「派閥の通帳すらほぼ見たことがなく、お金のことはわからない」
捜査対象の5年間の清和会会長は、細田前衆院議長と安倍元首相で、2人とも故人だ。どうやら事務総長らは“死人に口なし”で逃げる作戦らしい。