安倍派解散後も幹部が引きずる“内憂外患” 裏金訂正議員は全員告発→不起訴でも検察審へ
「訂正する支出のほとんどはキックバック分で、所属議員の大半が裏金化。公表済みの22年までの3年分だけとはいえ、議員個々の裏金額がほぼ確定します」(政界関係者)
裏金事件の端緒を開いた神戸学院大教授の上脇博之氏は訂正額に基づき、政治資金規正法違反容疑で安倍派議員を個別に追加告発する意向を表明。29日の日本記者クラブの会見では「90人か100人になるか分かりませんが、全て告発する予定」と意気込んでいた。
告発ラッシュ後もエンドレスだ。「不起訴」となっても、そのたび検察審査会に申し立て。はたして立件ライン「不記載額3000万円」が検察審の市民感覚に通じるのか。再捜査後に2度目の「起訴相当」の判断が下れば即、強制起訴。この間、安倍派の幹部以下、告発される議員たちは裏金事件を引きずり続ける。
■■市民団体も刑事告発する予定
さらに市民団体「自民党ウラガネ・脱税を許さない会」が2月1日、安倍派の裏金化を「脱税容疑」として東京地検に刑事告発する予定だ。「対象者を5人衆にするか、塩谷座長と下村元事務総長も含めるかは最終調整中」(藤田高景代表)という。
安倍派幹部はまさに「内憂外患」。派閥を形式的に解散しても、裏金疑獄は終わらない。