ミドルシニアが副業で成功するには…キャリアコンサルタントにQ&Aで聞いた

公開日: 更新日:

強みがないシニア総合職こそ地方の中小企業が狙い目です。

 ミドルシニアの副業先としておすすめなのが地方の中小企業。どんな仕事があり、定年後はどのような展望が開けるのか。副業先でうまくやっていくコツなども聞いた。

 ◇  ◇  ◇

【Q】副業先が求めているミドルシニア人材は?

【成功事例②】大手の総合職で、研究開発、製造、営業、企画開発と一通りやってきたけれど、その分「特に強みがないのが悩み」という人は結構います。そういう経験値が生きるのが新規事業開発です。特に地方には、日々の業務に忙しくて開発に手が回らないとか、ビジョンはあるけれど実現の仕方が分からないといった経営者がたくさんいます。

 例えば、私が関わっている農業法人の社長は、冬の閑散期にシングルマザー向けやシニア向けの事業をやりたいというアイデアを持っていました。しかしなかなか着手できず、数年間温めていたのです。そこに、メーカーで研究、広報、新規事業開発を歴任しているベテラン社員を紹介したら、早速シングルマザーを集めたワークショップを開き、実際の困りごとをヒアリング、それをもとに社長の思いも練り込んだ事業プランをパワーポイントで作成し、見事可視化することに成功しました。それが認められて現在も副業として継続勤務中です。強みは自分で決めるものではないという典型事例ですね。

【Q】どうやって副業先を探す?

 副業マッチングサービスは結構ありますが、副業をしたい人に対して受け入れたい企業がまだ圧倒的に少なく、競争率が非常に高いのが難点です。一説には20倍ともいわれています。また受け入れ企業も手っ取り早く人材を獲得したいので、表面的な肩書やスキルで判断しがちです。本当はお互いの相性や人間性が大事なのですが、それをないがしろにするので、結局、長続きしないことが多いのです。また、ミドルシニアも自分の会社以外で働くことに慣れていません。

 一番よいのは、副業を本格的に始める前にインターンシップやプロボノ(職業上のスキルや経験を生かして取り組む社会貢献活動)で働き方の練習をしてから、副業マッチングサービスにチャレンジすること。お試し期間があれば合うか合わないか事前に確認できます。シニア向けや地方の案件に強いといった特徴があるところを選ぶのもひとつの手です。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    飛び交う玉木雄一郎代表「12月辞任説」…国民民主党ついに倫理委員会で“グラドル不倫”調査

  2. 2

    ふざけるな、石破政権もサラリーマン増税かよ!潰れたはずの「退職金課税」政府税調で再浮上

  3. 3

    ダイエー、イトーヨーカ堂…日本の小売りを支えた都市型総合スーパーが衰退した理由

  4. 4

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  5. 5

    玉木雄一郎氏に「包囲網」…“グラドル不倫”騒動収まらず、自民・立憲・財務省で思惑一致

  1. 6

    裏金自民「企業・団体献金の禁止」そっちのけで「個人献金の税制優遇」だあ?カネ集めのためなら“斬新策”次々

  2. 7

    どうなる?「トリガー条項」…ガソリン補助金で6兆円も投じながら5000億円の税収減に難色の意味不明

  3. 8

    野村証券のリテール営業が“崩壊危機”…社員が強盗殺人未遂で逮捕の衝撃

  4. 9

    自民裏金議員12人が“ドサクサ復権”の仰天! 党役職抜擢の全員が政倫審での弁明は拒否した面々

  5. 10

    物議醸す石破首相の「座ったまま握手」は外務省の大失態! 外交デビューにミソ、元国際情報局長バッサリ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇