アンビュランス 畔元隆彰社長(1)コロナ禍に2万件出動した「民間救急」とは?

公開日: 更新日:

 2020年以降、世界中を襲ったコロナ禍。救急車を呼んでもなかなか来ない、やっと来ても受け入れ先の病院が見つからない……。そんな状況の中、大阪で多くの人命を救う「民間救急」事業の先駆者として尽力したのが株式会社アンビュランス取締役社長・畔元隆彰氏(41)だ。同社はコロナ禍の3年間、大阪府内の約9割の自治体と契約し、約2万件もの患者搬送を担った。

 畔元氏が2012年に株式会社アンビュランスを創業するに至ったのは、21、22歳の頃、介護事業を営む父から手伝いを頼まれたのがきっかけだ。日本初の民間救急創設者による3カ月間の勉強会に参加するように言われて栃木県を訪れ、初めて「民間救急」の存在を知った。

 民間救急は海外には以前から存在していたが、医療保険等制度が違うため、日本のそれとは別物。勉強会を終えて大阪に戻り、しばらく父の下で働いたものの、親子喧嘩が勃発。会社を辞め、別の運送会社に転職した。そこで5年間勤めたが、「民間救急の仕事自体は大好きだったのに、父親と揉めて辞めたことが自分の中で引っかかっていて……。30歳の時に、『独立してやる』と嫁に伝え」、株式会社アンビュランスの事業をスタートさせたという。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ

  2. 2

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  3. 3

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  4. 4

    大阪万博開幕まで2週間、パビリオン未完成で“見切り発車”へ…現場作業員が「絶対間に合わない」と断言

  5. 5

    マイナ保険証「期限切れ」迫る1580万件…不親切な「電子証明書5年更新」で資格無効多発の恐れ

  1. 6

    阪神・西勇輝いよいよ崖っぷち…ベテランの矜持すら見せられず大炎上に藤川監督は強権発動

  2. 7

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  3. 8

    Mrs.GREEN APPLEのアイドル化が止まらない…熱愛報道と俳優業加速で新旧ファンが対立も

  4. 9

    「夢の超特急」計画の裏で住民困惑…愛知県春日井市で田んぼ・池・井戸が突然枯れた!

  5. 10

    早実初等部が慶応幼稚舎に太刀打ちできない「伝統」以外の決定的な差