内田副総裁の「さらなる利上げ」否定で株価上昇も…日銀に《仕手集団》《インサイダー》との声が上がるワケ
日本銀行(日銀)の内田真一副総裁(61)が7日、北海道函館市で講演し、「市場が不安定な状況で利上げをすることはない。当面、現在の水準で金融緩和をしっかりと続ける必要がある」と発言。この発言を受け、同日午前の東京株式市場は買い戻しの動きが広がり、日経平均株価は一時、前日比1100円超の上昇となった。
日銀は7月31日に開いた金融政策決定会合で、政策金利である短期金利の誘導目標を0~0.1%程度から0.25%程度へと引き上げることを決定。会合後に記者会見した植田和男総裁(72)は利上げの理由として、「経済・物価情勢が見通しに沿っていること」「足元の円安が物価に上振れリスクを発生させていること」を挙げつつ、「次の判断をすることになる」などと、さらなる利上げの可能性について言及。このため、米景気減速の懸念に加え、欧米との金利差縮小が進むなどの判断から「円買い・ドル売り」の動きが進み、5日の日経平均株価は前日比4400円超の大幅下落。その後も東京市場は乱高下が続いている。
■植田総裁は1週間前に「さらなる利上げ」の可能性を示唆していたが……