著者のコラム一覧
孫崎享外交評論家

1943年、旧満州生まれ。東大法学部在学中に外務公務員上級職甲種試験(外交官採用試験)に合格。66年外務省入省。英国や米国、ソ連、イラク勤務などを経て、国際情報局長、駐イラン大使、防衛大教授を歴任。93年、「日本外交 現場からの証言――握手と微笑とイエスでいいか」で山本七平賞を受賞。「日米同盟の正体」「戦後史の正体」「小説外務省―尖閣問題の正体」など著書多数。

あらためて「日航123便撃墜事件」を考える ボイスレコーダー非開示の理由は何なのか

公開日: 更新日:
1985(昭和60)年8月14日、日航機墜落事故は起こった…(御巣鷹山で捜索を続ける自衛隊員や警察官ら)/(C)共同通信社

 私は一般的に個別の事故にはあまり立ち入らない。判断するためには、情報が限られているからである。

 ある日の講演後、一人の男性が近寄り、名刺を渡しながらこう言った。

「私は防衛省担当の記者でした。(京都・舞鶴を母港とする海上自衛隊の)護衛艦まつゆきが(2021年4月に… 

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