塩谷立氏の再審請求は“岸田下ろし”の号砲か…「総裁の道義的・政治的責任も問われるべき」と異例の猛批判
「恨み節」か「自業自得」か。それとも党崩壊につながる「蟻の一穴」となるのか。国賓待遇で訪米中の岸田文雄首相(66)も落ち着かないだろう。自民党派閥の政治資金パーティーを巡る裏金事件で、「離党勧告」処分となった安倍派(清和政策研究会)の塩谷立衆議院議員(74)が12日、岸田首相あてに再審査を請求した。
「岸田総裁あてに再審の請求書を出させていただいた。弁明書をもとにぜひ再審査をお願いしたい」
囲み取材に応じた塩谷氏は「政治的、道義的責任は当然重く受け止めている。国民の皆さんに不信を招いた点は深くお詫び申し上げたい」としつつ、「今回の問題は党全体の問題」と強調。さらに「その責任を誰が取るのか。岸田総理の責任も問われるべきだと思っています」と訴えた。
■弁明書では「独裁的・専制的な党運営には断固として抗議する」
塩谷氏が4日付で党紀委員長あてに提出した弁明書にはこうある。
「私への処分は清和研のトップだったことも加味されるということですが、私が座長を務めたのは令和5年8月から本年2月1日までの5カ月余りです。令和4年の打合せ時には、私は下村博文先生と共に会長代理に就いていましたが、そもそも、会長代理は、会則に規定された役職ではなく、清和研の運営に関する決定権限がありません。当時の清和研は、会長不在で決定権限を有する者がいなかったことから、複数の幹部で協議して運営を決めていました。ですから、還付への対応の議論に加わった者の責任の有無は措くとしても、議論に加わった他の方と比較して私の責任の方が重いということはありません。」