衆院3補選「自民全敗」で号砲か? 議員バッジかけた「岸田降ろし」と「会期末解散」の攻防
幹事長交代なら「石破氏の抜擢もある」
幹事長交代なら、後任には森山総務会長が有力とされるが、「選挙を考えたら人気のある石破氏の抜擢もある。総裁選のライバルを封じ込めることもできる」(岸田派関係者)。
焦点は国会会期末の解散総選挙だ。補選で全敗するほど党がジリ貧の時に解散を打つのは正気じゃないが、岸田首相はむしろ逆。「引きずり降ろされる前に解散に踏み切り、党内に泡を吹かせるつもりじゃないか」(非主流派)と警戒感が広がる。通常7月支給の氷代(夏の活動費)が6月に前倒しされることも臆測を呼んでいる。
6月解散・7月総選挙のスケジュールが岸田首相の念頭にあるとみられる。もっとも、政権交代の可能性まで語られる中での解散に、党内が抵抗するのは間違いない。
「自分の命(議員バッジ)が絡むと違う力学が働く。解散封じの岸田降ろしとなるか」(野上忠興氏)
GWの外遊から岸田首相が帰国後、政局が激化するのは必至。有権者はコップの中の争いを冷ややかに見つつ、鉄槌を下す日を待ちたい。