北朝鮮の“汚い北風”に韓国ブチ切れ!宣伝放送攻勢で一触即発まねいた9年前より事態は深刻

公開日: 更新日:

 北朝鮮がまた「汚物風船」を大量に飛ばし、対応に追われる韓国は9日、対抗措置のレベルを引き上げた。北朝鮮が最も嫌がる宣伝放送の再開を決定。南北軍事境界線付近に大型の拡声器を設置し、流し始めた。朝鮮半島は絵に描いたような安全保障のジレンマに陥っている。

 今回のにらみ合いの発端は、韓国の脱北者団体によるビラ散布だ。先月10日、軍事境界線近くから北朝鮮に向け、金正恩朝鮮労働党総書記を批判するビラ30万枚と、Kポップ動画などを保存したUSBメモリー2000個を大型風船20個につけて飛ばした。

 激怒した北朝鮮は28日以降、ごみや糞などが入った「3500個の風船」(北朝鮮国防次官)を飛ばし返し。すると脱北者団体は金正恩に求めていた謝罪が実行されないとして今月6日、前回同様の風船10個を北朝鮮へ飛ばした。

気象条件などから9日に北が対抗措置を取ることが予想されたため、関係当局は〈日曜に北風が吹いてくる〉と構え、韓国軍は全部隊が休日返上で勤務にあたり、非常警戒態勢を敷いています」(韓国メディア関係者)

 保守系の尹錫悦政権発足以降、南北関係は再び悪化。2018年に結んだ南北軍事合意の効力停止を4日に決めて宣伝放送などへの制約を解いていて、軍事境界線付近での訓練も前倒しで再開する予定だ。

■関連キーワード

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  2. 2

    大阪・関西万博もう間に合わず? 工事未完を「逆転の発想」で楽しむ方法…識者が皮肉たっぷり提唱

  3. 3

    大阪万博の目玉 344億円の巨大木造リングはほぼフィンランド産…「日本の森林再生のため」の嘘っぱち

  4. 4

    “路チュー”に続き所属タレントの書籍予約トラブル…STARTO社福田淳社長は「自分ファースト」!?

  5. 5

    巨人・田中将大 戻らぬ球威に焦りと不安…他球団スコアラー、評論家は厳しい指摘

  1. 6

    平野紫耀から杉咲花に「翠ジンソーダ」キャラクターわずか1年でバトンタッチのナゾ…平野ファン大混乱

  2. 7

    プーチンだけが丸儲け…米国&ウクライナ会談決裂にニンマリのロシアが描く青写真と警戒心

  3. 8

    注目される日銀の出口政策…次は時価約74兆円のETF(上場投資信託)の出番だ

  4. 9

    大阪万博「歯抜け開幕」ますます現実味…海外パビリオン完成たった6カ国、当日券導入“助け舟”の皮肉

  5. 10

    自公維の「高校無償化」に慶応女子高の保護者が動揺? なぜだ?