共和党の米副大統領候補 J・D・バンス上院議員とは何者か? 反トランプから「伴走者」へ華麗なる転身
40歳も年の離れた正副大統領コンビが誕生するのか。11月の米大統領選に向け、共和党が15日、トランプ前大統領(78)とJ・D・バンス上院議員(39)を正副大統領候補に指名した。
バンス氏は「ラストベルト(錆びた工業地帯)」と呼ばれるオハイオ州ミドルタウン出身。薬物中毒の母親に代わり、祖父母に育てられたという。高校卒業後、米海兵隊に入り、イラクに駐留。退役後にオハイオ州立大を卒業し、エール大法科大学院で博士号を取得した苦労人だ。
法律事務所や投資会社勤務を経て、ベンチャー投資家だった2016年、白人貧困層の実態を描いた自叙伝「ヒルビリー・エレジー」がベストセラーに。22年の中間選挙で中西部オハイオ州から出馬し、トランプ前大統領の支援を受けて初当選を果たした。
■忠誠心厚いイエスマン
バンス氏は人呼んで、「アメリカンドリームの体現者」。かつてはトランプ前大統領を「モラルの破壊者」「アメリカのヒトラー」などとコキおろしていたが、飽くなき上昇志向ゆえか、今では立派なトランプ支持者である。その忠誠心がハンパない。