陸軍将校のクーデター案の二重構造を解剖する

陸軍省の中堅将校が考えていたクーデター計画の骨子は、二重構造になっていたかのように見えた。つまり現役の阿南惟幾陸相に了解を求める案と、それが成功しなければ別な人物を推して戒厳令を敷く軍事政権を、という案である。この最初の案を第1段階、そして軍事政権案は第2段階、と見ることができ…
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