歪んだ「NHK愛」を育んだ生い立ち…天下のNHKに就職→自慢のキャリア強制終了で逆恨み
ただ、NHK時代の立花は、実のところ冴えなかった。
■スーパーサラリーマン伝説はすべて嘘
「NHKのドン」と呼ばれた元会長・海老沢勝二の右腕だった、韓流ドラマ「冬のソナタ」を買い付けた、プロ野球の放映権を球団オーナーとの直接交渉で獲得したーー。数々のスーパーサラリーマン伝説を意気揚々と語っているが、すべてホラッチョである。
立花は組織のカネに手をつけていたことが問題となり、週刊誌に内部告発というテイで持ち込み、自分は不正経理をやらされていただけだったという被害者ポジションを取ったのだ。保身のタレコミは失敗。立花は退職を余儀なくされた。2005年のことだ。
勝ち組だと思われていた人生からの転落。自慢だったキャリアを強制終了させられた立花はNHKを逆恨みし、13年にNHKを敵視する政治団体を立ち上げた。
しかし、立花の夢はNHKの解体ではない。NHKの会長となって、かつて自分をクビにした組織を見返したいのだ。 =敬称略、つづく