クラシックカー投資詐欺…レストア業者が56億円もの巨額資金を集められたワケ

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■旧車マニアの間では知られた存在

 投資者たちがコロッとダマされたのも無理はない。室崎容疑者率いるチームは「レストア&メンテナンスのプロ集団」として旧車マニアの間で広く知られており、入手不能になった部品は自動車の設計段階で使われる最新鋭の3Dスキャナーとプリンターを導入して製造。そこまで旧車復活に情熱を注いだのも、「世界中の旧車オーナーを救いたい」という思いからだった。

「室崎の手によって輝きを取り戻した往年の名車が自社工場やショールームにズラリと並び、それを見ただけで投資家たちはその腕を信頼していたようです。旧車のオーナーたちも成功者ばかりで、かつて憧れた名車を手に入れ、投資を惜しまなかった。復活を遂げた希少なクラシックカーの価値は上がる一方で、海外では高値で取引されている。そこに目をつけた室崎は不動産ファンドや投資信託の専門家と手を組み、クラシックカー投資を提案していた」(捜査事情通)

 金に目がくらむことなくコツコツとレストアを続けていれば、誰に恨まれることもなく、出資者と愛好家の双方から感謝されたことだろう。

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