高級ホテルで1カ月贅沢三昧…無職夫婦が宿泊代126万円を踏み倒そうと思ったワケ
所持金数百円の夫婦が1カ月間、リゾートホテル暮らしを続け、贅沢の限りを尽くしていた。
7月12日~8月11日に宮崎市内の高級ホテルに滞在し、宿泊代約126万円を支払わなかったとして、いずれも住所不定の無職、小川誠(44)と妻で自称アルバイトの千絵(46)両容疑者が12日、詐欺の疑いで県警宮崎北署に逮捕された。夫婦は旅行サイトを通じて1泊あたり約4万円のホテルを予約。そのまま滞在を続け、ホテル側が「お支払いはどうでしょうか」と促しても「間もなく払います」と言いながら、支払おうとしなかった。1カ月が経ち、しびれを切らした従業員が支払いを求めると「お金がないから払えない」と開き直ったため、警察に通報。夫婦に事情を聴いたところ、「最初から踏み倒すつもりだった」と話したことから、逮捕に踏み切った。
夫婦は今年6月、家賃滞納を理由にそれまで暮らしていた宮崎市内のアパートを追い出され、1カ月間、車上生活を送っていた。
「夫は仕事をする気がなく、運送会社で仕分けのバイトをしていた妻も仕事に行ったり、行かなかったりで、車上生活を送りながら県内を転々としていた。そのうち車の調子も悪くなり、エアコンが効かなくなったのか、車の中で寝るのも暑く、首や腰が痛くなった。手持ちの現金で宿泊できる宿を探したが、どこも満室で、その高級ホテルしか空いていなかったそうです。ガソリン代もなくなり、逮捕時、2人の所持金はそれぞれ数百円しかなく、クレジットカードも持っていなかった。夫婦はそのホテルが後払い精算だということを知っていて、そこに目を付けたようです」(捜査事情通)