欧州格下に連敗、協会内にくすぶる不満…ザッケローニ解任まで「M1」
サッカージャーナリストの六川亨氏が言う。
「1トップの柿谷は機能せず、頼みの本田を相手ゴール前に置くために3―4―3にしても、相手DFの脅威にもならなかった。この2試合で《ポゼッションで上回っても決定力が不足している》《そもそも攻めが遅い》という懸案事項を解消出来なかった。アジアでは韓国がW杯出場決定後にロンドン五輪3位監督の洪明甫を抜擢。オーストラリアは12日、ドイツ人監督のオジェックを解任した。両国ともW杯で勝ち進むために何をなすべきか、真剣に考えて実行に移している。日本もザッケローニ監督で問題はないか、議論することをためらってはいけない」
<協会内にくすぶる不満>
1勝も出来なかった6月のコンフェデ杯後、日本サッカー協会の一部幹部の間では「結果を残せなくなると文句ばかり言うようになった」と、ザッケローニ評が急降下している。
「たとえば今回のマッチメークです。欧州2番手以下のグループを相手に勝ち味を覚え、来月にはオランダ、ベルギーとの強化試合が組まれているが、欧州1番手グループ相手にどう守り、数少ないチャンスをモノにするにはどうするのか? の格好のシミュレーションになる。協会は国内での強化試合のたびに欧州組を帰国させる手はずを整えたり、ザックの要望に応えようと努力を重ねている。ところが、ザックは負けが込むと合宿日数が少ないとか、欧州組の帰国が遅れて体調が戻らなかったとか、不満を並べ立てるようになった。協会幹部がザッケローニに不快感を覚えているという話が最近、耳に入るようになった。来月のオランダ、ベルギー相手に内容なきまま惨敗すれば、不快感が一気に解任論に発展する可能性があります」(サッカーライター・平野史氏)
W杯本大会まで8カ月を切った。ザックと心中するのか? それとも大ナタをふるうのか? 日本サッカー協会は、決断を迫られている――。