大相撲九州場所 ケガの遠藤を“強行出場”させる角界懐事情
今後の相撲人生を大きく左右する場所になりそうだ。
10日から開幕する大相撲九州場所。ケガを押して強行出場するのが入幕2場所目の遠藤(23)だ。
8日の午前中に取組編成会議が行われ、遠藤は初日、豊響との対戦が決まった。
先場所中に左足首を捻挫。巡業も休まずに参加したため治療に専念できず、剥離骨折とアキレス腱炎も判明した。現在も「痛みが引かない」と話す。それでも遠藤は「大丈夫」と言い、師匠の追手風親方(元幕内大翔山)も「相撲を取れているので何とかなる。本場所で勝てばいい薬になる」と楽観的だ。
史上最速の入門4場所目となる秋場所で新入幕を果たした遠藤は、久々に現れた日本人力士のホープ。ケガが悪化すれば、それこそ角界にとって大損失だ。休場なら十両転落は免れないが、本来なら師匠が「休め」というのが筋ではないのか。
あるベテラン相撲記者は「親方もそうしたいだろうが……」と、こう続ける。
「今の角界は猫もしゃくしも遠藤、遠藤。ファンも不甲斐ない日本人力士に見切りをつけて、遠藤に望みを託している。いつものように白鵬が独走した先場所で客足が衰えなかったのは、遠藤効果とみる親方もいる。相撲協会も追手風親方に<遠藤は出るんだろうな?>とクギを刺したとのウワサもある。ただでさえ、観客の入りが少ない九州場所だけに、<遠藤で儲けよう>という意図がミエミエですよ」
相撲協会は金の卵の将来性より、目先のカネの方が大事なようだ。