来週にも落札球団が…マー君メジャー移籍“超スピード決着”の裏
■来季の商売のため
去る14日、MLBは新入札制度を取り下げ、修正案を出すと発表。「日本の総意が出るのに時間がかかり過ぎた。情勢は変わった」と修正案の提出には数週間かかるとニオわせ、入札制度はなくしても構わないとブラフをかけてきた。
アワを食ったのは日本球界。仮に田中の今オフのメジャー挑戦がご破算になったら、全責任は日本側にあるかのような空気すら流れた。日本サイドはワラにもすがる思いで米国側に泣き付いた。
しかし、交渉が再開されたとたん、数週間かかるはずの修正案が待ってましたとばかりに米国から出てきた。それにしてもこの“豹変”はなぜか。
「日本側が田中を売りたがる以上に、米国側が田中を欲しかったということですよ。移籍市場は史上まれに見る凶作だし、来年に向けた明るい話題はほとんどない。最高給取りのA・ロッドは現在、泥沼の法廷闘争をしているありさまですからね。メジャーの観客動員数はここ3年ほど頭打ち。来季の商売のためにも、日本でシーズン負けなしの記録を作った田中が何が何でも必要なのです」とは前出のジャーナリスト。
かくして、12月上旬には最高額を入札した球団と田中の交渉がスタート。1カ月の期限内にまとまれば、田中は晴れてメジャーリーガーになる。