W杯中継 “ドル箱”日本戦を引き当てる強運民放はどこだ?
来年6月の「サッカーW杯ブラジル大会」で、NHKと民放各社が全64試合の中継放送を決めたという。過去の大会で放送の一翼を担ってきた衛星放送の「スカパーJSAT」が放映権料の高騰を理由に撤退。一時は全試合中継が危ぶまれたが、辛うじて踏みとどまった。
W杯の放映権料は大会のたびにハネ上がるばかり。日本代表が初出場したフランス大会(98年)は、世界全体で約110億円だったが、3年前の南アフリカ大会では2700億円と約25倍に。日本はNHKと民放でつくる「ジャパン・コンソーシアム(JC)」が放映権料を負担する。南ア大会では約250億円を電通経由でFIFA側に支払ったものの、日本が決勝トーナメントに進出したにもかかわらず、民放の収支は赤字だった。
ブラジル大会では南ア大会を上回る400億円近い放映権料がJCに提示されたとされ、民放各社は今回も赤字覚悟の参戦だろう。
「“ドル箱”の日本戦中継は今後、テレビ各社による抽選で決まります。テレ朝は過去3回とも立て続けに日本戦を引き当てており、『サッカーのテレ朝』のイメージ定着に成功した。くじで日本戦を引き当てれば、広告収入もバンバン期待できる」(放送ジャーナリスト)