W杯組み合わせ決定で饒舌に…“悲観主義者”ザックの反動が怖い
サッカー協会の大仁会長と原強化委員長の間に挟まれて座り、組み合わせ抽選会が始まるまでのザッケローニ監督は、妙にソワソワと落ち着かない風情をかもし出していた。「胸の内で“どうかサッカー強国と同じ組に入りませんように”と祈り続けていた」(サッカー記者)からである。
「6月のコンフェデ杯でブラジル、イタリア、メキシコ相手の3連敗もさることながら、8月のウルグアイ戦で圧倒的な力の差を見せつけられたことに大きなショックを受け、それから“ワタシが就任してから対戦したことのない国とやりたい”と呪文のように繰り返すようになった。実はザックというのはショックをいつまでも引きずり、悩んでふさぎこんでしまうタイプ。悲観主義者なのです」(前出の記者)
■原強化委員長は大あくび
それだけに対戦相手がコートジボワール、ギリシャ、コロンビアに決まった瞬間、背中にのしかかっていた重しが取れたのだろう。ザッケローニは満面に笑みを浮かべながら「気持ちは落ち着いている」とコメント。続けて「コンディションを整えればいいサッカーが出来る。対戦相手の名前に圧倒されず、引いて守るのではなく、攻撃を仕掛けるチームに仕上げたい。キーワードは《コンディション、勇気、インテンション(強度、集中力)》の3つ」と一転して口も滑らかである。