首を中心に前進でクラブを振り切る
■曲がりも少ない
かつて4大公式競技を1年で制し、ジャンボ尾崎を抑えて賞金王になった村上隆プロはNHKテレビのレッスン番組に出演したことがある。テキストの取材を担当していたので、テレビの収録にも立ち会った。
「飛ばすにはボールをたたこうとしないで最後まで振り切ること」「振り切れない人が多いのはボールを中心にスイングしようとするためだから、自分の首を中心にクラブヘッドで円を描くようにスイングすること」「首に向かってバックスイングしたら首に向かって振り切ってやる」「インパクトのヘッドスピードはあまり速くなくても、自分の首を中心にスイングすると振り切れるのでボールはよく飛ぶ。振り切ったほうが曲がりも少ない」
そう言って、村上はテレビで「振り切る」という言葉をさかんに使った。
素振りのときは最後まで振れてクラブヘッドがよく回るのに、ボールを打つときは振り切れないでいる人が一般アマチュアに多いのは「ボール中心」のスイングをしているためだという。
村上は杉本英世プロの一番弟子で、川奈で修業していたころはあまり飛ばなかったという。