連続適時打…日ハム首脳陣も目が点になった大谷の打撃技術
とてもじゃないが、高卒2年目とは思えない。
30日の西武戦で、日本ハムの大谷翔平(19)が2安打2打点で勝利に貢献した。
ここまで59打席。投手との「二刀流」で規定打席には到達していないとはいえ、打率.392。20安打7四球と、出塁率も5割近い。それだけでも驚くべきことなのに、首脳陣をさらに仰天させたのが2安打の内容だ。
大谷に言わせれば、3打席目の右前適時打は「直球を待ってカーブに反応した」とのこと。直球を待ちつつ変化球に対応するのは、打者としての基本。大谷も1年目の昨季からやっていた。2打席目のセンターオーバーの適時二塁打はその逆。「フォークを待っていたんですが、うまく内角の直球を打てた」というのだから、それを耳にした首脳陣も目が点になった。
前者はともかく、変化球を待ちながら速球に対応するのはプロの打者でも、そうそう出来ることじゃない。まして、大谷は高卒2年目。今季はキャンプから投手優先のメニューで、打撃練習は昨季と比べて激減している。
それなら夜中、合宿所でこっそりバットを振っているかといえば、その様子もないという。それだけに首脳陣の間では「寝ながらイメージトレーニングでもしているんじゃないか?」という冗談が出ているほどだ。厚沢投手コーチは大谷について「打撃に関しては本当によく考えていて、独自の理論もある。投手に関しても、せめて打撃のことくらい考えながらやってくれれば……」という趣旨のことをボヤいているという。まさか本当にイメージトレーニングだけでこれだけ打てるとは思わないが、試合前のフリー打撃など限られた練習時間を有効に使っているのは間違いないだろう。