守護神剥奪され“便利屋”に 復帰した日ハム武田久の「大誤算」
インフルエンザなどで登録抹消されていた日本ハムの武田久(35)が、29日の西武戦から一軍復帰。二軍落ちする前は5試合で1敗1セーブ、防御率4.15と、ストッパーとしては不甲斐ない成績だった。雪辱を果たすべく再昇格した武田を待っていたのは、まさかの抑え剥奪である。
栗山監督は試合前、こう話していた。
「投手にとって一番難しい場面はどこか。大体、(立ち上がりの)初回か九回なんだけど、ウチはそれが五回前後とか八回とかになっている。その一番難しい場面で、久に投げてもらう。五回でも六回でも。勝つにはそれしかない。久にはちゃんと話をした」
モノは言いようだが、要は「抑えから便利屋になってくれ」ということ。当の武田は報道陣の問いかけに「仕事だから別にいいんじゃない? どこでも」と、投げやりとも取れる口ぶりだった。
日ハムは高給取りのベテランに厳しい球団。後継者の増井が育っていない事情があったからこそ、武田はチームトップの2億4000万円もの年俸をもらえていた。ところが、武田がインフルで休んでいる間に増井は2勝5セーブ、防御率0.66の活躍。増井に一本立ちのメドが立ったとなれば、武田の立場は厳しくなる。