細貝、豊田が“サプライズ落選” W杯代表選出の魑魅魍魎
背番号10を引き継いだのが、W杯連続出場となったFWゴン中山。発表の10分前、所属していた磐田で練習が終わった時に連絡が入り、「代表入りです。おめでとうございます」と後輩から言われて「タチの悪い冗談を言うな」と言い放ったというエピソードがある。
前回10年南ア大会では「GK川口が選ばれて当の本人が一番ビックリしていた」(サッカー専門誌記者)。06年ドイツ大会をサブで過ごし、代表メンバーから遠ざかっていた川口の携帯に未登録の番号から連絡が入った。「誰だよ ? 」といぶかりながらかけ直すと岡田監督だった。
「第3GKなので出番はないが、ベテランとしてチームを取りまとめて欲しい」。岡田監督に言われて「選手として評価されないのは屈辱的。行きたくない」と悩んだ川口だが、数日後に腹をくくって「日本代表のプラスになるのなら行かせていただきます」と答えた。
「携帯電話の電話帳に登録されていなかったことからも分かるように、岡田監督と川口には接点がなかった。岡田監督はMF中村、松井、GK楢崎の体調不良に悩まされてパニックに陥っていた。どうやってチームをまとめるか? その役目を川口に“押し付けた”のです」(関係者)
要するに、代表メンバーは実力だけで選ばれるわけではない。さまざまな人たちのさまざまな思惑によって、はじき出される選手も中にはいるのだ。