左わきは体にピッタリつける
そのためには「両わきをあけないように」と昔からいわれているけれど、小さな体で飛ばすために独自の「右手打法」を編み出した戸田藤一郎プロは「左わきさえ締めておけば、いくら右手を使ってもかまわない」と言った。
「非力な日本人は右手を使わなかったら飛ばない。ただし左わきをあけておいて右手を使ったら球は曲がる。体にぴったりつけて構えた左わきはバックスイングでもフォロースルーでもあけないようにする。右ひじを体につけておこうとすると、グリップの位置が左に出ていくので左わきは逆にあいてしまう」
そういって戸田は、プロに教えるときは、よく左わきにタオルを挟んでおいてフォロースルーでも落とさないように、パンチショットの練習をさせた。左手をしっかり持って左わきさえあけなかったら、両手を離したテンフィンガーグリップで右手を使っても曲がらず、距離が出ると教えた。
(日本ゴルフジャーナリスト協会顧問・菅野徳雄)