オリ西勇輝の球団新8連勝は“エース金子を猛研究”の賜物
オリックス・西勇輝(23)の連勝が止まらない。20日の阪神戦に先発。序盤からテンポよく相手打線を翻弄すると、味方も四回までに大量10得点の猛攻。この援護に支えられた右腕は6回8安打2失点の好投で球団新記録となる無傷の8連勝を飾った。本人は試合後、「チームの方が打ってくれて勝ったような勝利ばかりなので。この次は完投しないといけない」と語った。
入団3年目の11年に10勝(7敗)を挙げ、翌シーズンの最終戦(対ソフトバンク)でノーヒットノーランを達成するなど潜在能力はあった。それにしても、開幕から8戦8勝は大したもの。本人は「野手が打ってくれるから。運がいいだけ」と謙遜する。あるチーム関係者によれば、「千尋を研究したたまものですよ」と言う。
千尋とはエースの金子(30)。その金子は線が細いながらも、過去6シーズン中5度の2ケタ勝利をマーク。西は映像などで金子の投球フォームを学びながら、「手元で直球も変化球もキレる」といわれる独特の投球を研究した。その過程で難航したのが、ボールをリリースする瞬間の指の力加減だった。
「フォームは外からでもわかりますが、ボールを握る指の感覚は本人しかわからない。そこで西は、キャンプで金子に直接聞いて、その感覚を習得しようと必死に練習していた。それが開幕前に出来るようになったようです」(前出の関係者)
快進撃の裏に金子あり。