オリックス 首位争いよりナインが気にする「ドン」の去就
16日の首位・ソフトバンクとの一戦でも先制されながら逆転勝ちしたオリックス。ゲーム差「0.5」でソフトバンクに食らいついている。
シーズン前、評論家やOBの順位予想は最下位がほとんど。それが今や堂々の首位争い。球団はさぞ笑いが止まらないと思いきや、むしろチーム全体に危機感が漂っているという。原因は5月初めに明らかになった宮内義彦会長兼グループ最高経営責任者(78)の経営トップからの退任だ。
89年の球団買収以来、当然のことながら球団にも絶大な影響力を保持してきた。そんな球団の後ろ盾でもあった総帥が6月に退任する。しかも、ここ数年Bクラス続きの球団に厳しい目を向けているといわれる井上亮社長(61)が本社トップに就任する。球団全体に緊迫ムードが漂うのも当然だろう。
「当面は宮内さんが球団オーナーを続けるのですが、宮内さんはもうすぐ80歳。健康状態を考えても、オーナーを続けられるのはあと数年です。その後もチームが低迷するようなら、それこそ球団存続が危ぶまれる。そんな危機感を選手も感じているからこそ目の色が変わっているのです」とはチーム関係者。
「総帥退任効果」があるとなれば、まだまだオリックスの奮闘は続くか。