渡辺会長vs清武氏 法廷ヒートアップで裁判官が「冷静に」
あとはもう、ほとんど暴露合戦。渡辺会長と桃井社長が、清武氏との電話を無断で録音されていたと口を揃えれば、清武氏は「(渡辺会長が画策した江川ヘッド招聘(しようへい)の条件は)5000万円プラス3000万円。どっちが年俸か契約金か分からないが、江川さん(の要求)は1億円ということだった」と舞台裏を明かして応酬。さらに、原監督について、「(渡辺会長は)采配ミスが多い、と言っていた。(にもかかわらず監督を代えないのは原監督が巨人に)いじわるして(甥っ子で当時東海大4年だった)菅野が取れないと困る、と言った」と証言するといったアンバイである。
読売側は読売側で、清武氏が持ち出したとされる球団の機密文書の引き渡しを求めている別の訴訟の過程で、シンガポールで押収した清武氏の知人女性(現夫人)のパソコンに「取締役を辞める際は報酬をもらう、12年にリーグ優勝したときには功労金をもらう」などの清武氏の金銭に対する強い執着をうかがわせるメモがあったと暴露。傍聴者に、互いが憎悪をむき出しにしているとの印象を与えた。
清武氏は閉廷後の会見ではこう言った。